「日本とタイを行き来しながら働く」
日本企業の海外進出や働き方の多様化により、日本とタイなど海外を行き来しながら仕事をする人もいます。
タイは日系企業が多く進出しているビジネスの拠点。定期的な出張や駐在はもちろん、最近では日本の仕事をリモートでこなしながらタイに滞在するノマドワーカーも珍しくありません。
しかし、いざ「仕事」としてタイへ行くとなると、旅行のときとは勝手が違います。
「ビザは必要なの?」「現地のネット環境で、日本の業務を安全にこなせる?」など、渡航前にクリアすべき不安も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、日本とタイを行き来しながら働くための具体的な方法や、海外勤務で渡航前に絶対やっておくべき準備、注意点について分かりやすく解説します。
日本とタイを行き来しながら働く主な方法
日本とタイを行き来しながら働くといっても、働き方はさまざまです。勤務先や滞在期間によって必要な準備も変わるため、まずは代表的な働き方を確認しておきましょう。
日本企業からの海外出張
日本企業に勤務しながら、商談や現地拠点との打ち合わせ、取引先への訪問などを目的としてタイへ出張する方法です。
数日から数週間程度の短期滞在だけでなく、業務内容によっては定期的に日本とタイを往復するケースもあります。
短期間の滞在であっても、タイで行う活動内容によって必要な手続きが異なる可能性があります。渡航前に勤務先と確認し、必要に応じてビザなどの手続きを行いましょう。
タイへの海外駐在
勤務している日本企業からタイの現地法人や支店などへ駐在員として派遣され、一定期間タイで勤務する方法です。
タイを生活の拠点とすることになるため、就労に必要な手続きに加えて、住居や銀行口座、保険、携帯電話など、生活環境を整える必要があります。
また、タイに駐在している場合でも、会議や研修、出張などで日本とタイを行き来することがあります。
タイの企業への転職・現地採用
日本で勤務している会社から派遣されるのではなく、タイにある企業へ直接転職する方法もあります。タイには日系企業も多く進出しているため、日本語を活かせる仕事が見つかる可能性があります。
しかし、タイで外国人が働くためには一定の条件があり、希望する仕事で必ず就労できるとは限りません。求人へ応募する際は、給与や仕事内容だけでなく、就労ビザや労働許可証の取得サポートについても確認しておくことが大切です。
日本の仕事をタイからリモートで行う
パソコンを使って仕事ができる職種であれば、日本の仕事を続けながらタイに滞在することも可能です。ただし、オンラインで仕事をするだけなら観光目的の滞在と同じとは限りません。
滞在期間や仕事内容などによって必要なビザや手続きが異なるため、タイからリモートワークをする場合も、現在の制度や勤務先の規定を事前に確認する必要があります。
近年では、タイ国外から収入を得ているリモートワーカーやフリーランス向けに「DTV(Destination Thailand Visa)」という長期滞在可能なビザも新設されました。ノマドワークを検討している方は、こうした最新のビザ制度も大使館の公式サイトでチェックしておきましょう。
タイで働く際に必要なビザと就労手続き

タイで外国人が働く場合、就労するためのビザと労働許可証が必要です。
一般的に、タイの企業や現地法人などで働く場合は、ノンイミグラント・ビザ・Bと労働許可証を取得する手続きを行います。観光目的で入国した場合、原則としてそのまま就労できるわけではありません。
ノンイミグラント・ビザ・Bの申請では、パスポートなどの本人確認書類に加え、雇用先から発行される書類などが必要になります。必要書類は申請内容によって異なるため、日本から渡航する場合は、大使館などで最新の申請条件を確認しておきましょう。
海外駐在の場合は、勤務先の人事担当者やタイの現地法人がビザや労働許可証の取得をサポートするケースもあります。必要な手続きや準備する書類、申請のスケジュールについて、渡航が決まった段階で勤務先に確認しておくとよいでしょう。
なお、ビザや外国人の就労に関する制度は変更される可能性があります。実際に申請する際は、大使館やタイ労働省などの公式情報で最新の条件を確認してください。
参考:在タイ日本国大使館ウェブサイト|タイ滞在豆知識
関連ブログ:タイで働くためのビザー現地採用歴15年が語るリアルと対策
日本とタイを行き来する前に確認しておきたいこと

仕事で日本とタイを行き来する場合は、渡航前に必要な準備を整えておくことが大切です。パスポートの有効期限をはじめ、現地での支払い手段や通信手段、保険などを事前に確認しておきましょう。
パスポートの有効期限
タイへの渡航前には、パスポートの有効期限を確認しておきましょう。
日本とタイを頻繁に行き来する場合は、今回の渡航だけでなく、次回以降の予定も考慮して、十分な有効期間が残っているか確認しておくことが大切です。
また、ビザの申請時にパスポートの残存有効期間について条件が設けられている場合もあります。ビザが必要な場合は、申請前に大使館などの公式情報で最新の条件を確認しましょう。
現地で利用できる支払い手段
タイでの生活や出張に備えて、現地で利用できるクレジットカードや現金なども準備しておきましょう。
クレジットカードを利用できる場所は多くありますが、現金が必要になる場面も考えられます。
長期間滞在する場合は、タイの銀行口座が必要になることもあります。勤務先から給与の受取方法を指定される場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
SIMやeSIMなどの通信手段
仕事で海外へ行くなら、インターネット環境の確保も欠かせません。
タイでスマートフォンを利用する方法としては、国際ローミングや現地SIM、eSIM、レンタルWi-Fiなどがあります。
短期出張なのか、数カ月以上滞在するのかによって適した方法は異なります。
特に日本とタイを頻繁に往復する場合は、SIMカードを毎回交換する必要がないeSIMや、複数の国で利用できる通信プランなども選択肢になります。
関連ブログ:【2026年】タイ旅行・出張で使えるeSIM18選<おすすめ設定方法・注意点など>
海外旅行保険や勤務先の保険
海外では、急な病気やけがによって医療機関を利用する可能性もあります。出張の場合は会社が海外旅行保険を用意していることもあるため、補償内容を確認しておきましょう。
長期間タイで生活する場合は、勤務先の保険制度や現地の医療保険なども含めて、どのような場合に補償を受けられるのか確認することが重要です。
PC・スマートフォンのセキュリティ対策
仕事でタイへ渡航する場合、ノートパソコンやスマートフォンを持ち歩き、ホテルや空港、カフェなどでインターネットを利用する機会もあります。
仕事用の端末には、業務上のファイルやメール、各種サービスへのログイン情報などが保存されていることもあるため、渡航前にセキュリティ対策を確認しておきましょう。
タイで仕事をする際に意識したい主なセキュリティ対策には、次のようなものがあります。
- OSやアプリを最新の状態に保つ
- パスワードの使い回しを避け、多要素認証を設定する
- 不審なメールやWebサイトを開かない
- ウイルスやマルウェアへの対策を行う
- 公共Wi-Fiを利用する際は、正しいネットワークか確認する
- VPNを利用してインターネット通信を保護する
また、セキュリティ面だけでなく「タイのネット回線からだと、日本の銀行サイトや社内システム、TVerなどの日本の動画サービスにアクセス制限がかかって開けない」という海外特有のトラブルもよく発生します。
こうしたセキュリティ対策と、海外からのアクセス制限回避に役立つサービス一例がNordVPNです。
VPNによる通信の保護に加えて、次世代アンチウイルスと呼ばれるセキュリティツールが組み込まれています。
詐欺サイトへのアクセスに対する警告やトラッカーのブロック、ダウンロードするファイルに含まれるマルウェアの検出・削除など、オンライン上のさまざまな脅威への対策が可能です。
日本とタイを行き来しながら仕事をする機会が多い場合は、利用する端末や働く場所に合わせて、必要なセキュリティ対策を事前に整えておきましょう。
日本とタイを行き来しながら働く際の注意点

日本とタイを行き来しながら働く場合は、両国の時差やビジネス文化の違いに加え、働き方によっては税金や社会保険についても確認が必要です。
日本とタイの双方でスムーズに仕事を進めるために、あらかじめ注意しておきたいポイントを確認しましょう。
日本との時差を考えてスケジュールを組む
タイと日本には時差があります。タイの時刻は日本より2時間遅いため、日本側のメンバーと仕事をする場合は時間を間違えないよう注意しましょう。
2時間程度の時差であっても、始業・終業時間が異なれば、連絡できる時間は限られます。オンライン会議などを設定する際は、双方の勤務時間を確認してスケジュールを調整しましょう。
日本とは異なるビジネス文化を理解する
タイで仕事をする際は、日本のビジネス習慣がそのまま通用するとは限りません。コミュニケーションの取り方や意思決定の方法、時間に対する考え方など、仕事の進め方に違いを感じることもあります。
日本の方法をそのまま当てはめるのではなく、現地の文化や習慣を理解しながらコミュニケーションを取ることが大切です。
税金や社会保険について確認する
日本とタイの両方に関わりながら働く場合、滞在期間や雇用形態などによって税金や社会保険の扱いが変わる可能性があります。
特に長期滞在や海外転職、リモートワークの場合は、自分がどの国で税金を納める必要があるのかを事前に確認しておきましょう。
判断が難しい場合は、勤務先の担当者や税務の専門家などに相談することも選択肢です。
まとめ
日本とタイを行き来しながら働く方法には、海外出張や駐在、現地企業への転職、リモートワークなどがあります。
どのような働き方を選ぶ場合でも、まずは自分の滞在目的や仕事内容に応じて、ビザや労働許可などの条件を確認することが重要です。
さらに、渡航や現地での生活に必要な準備もあわせて進めることが大切です。日本とタイでは時差やビジネス文化などが異なるため、両国で仕事をすることを想定して働く環境を整えておく必要があります。
必要な手続きや準備を事前に確認し、日本とタイのどちらでもスムーズに仕事ができるよう備えておきましょう。


